ねもやよプロデュース美容サプリ | 広告撮影

荒廃した市場に咲く花

 フランス革命で有名なマリー・アントワネットはその時代、自らのファッションで流行を作っている。格式ばった宮廷での生活を嫌い、田舎暮らし(風)の癒しを求めたスタイルから綿のドレスを愛用した。それはシュミーズ・ア・ラ・レーヌ(王妃風下着ドレス)と呼ばれ、後の帝政時代のエンパイア・スタイルというモードに繋がっていく。どの時代であっても、人気やカリスマ性を持った影響力のある人物が新しいファッションやスタイルを生み出すことは古今東西の常だろう。
 
現代でも多くの広告撮影に影響力のある人物が起用されているが、注目すべきところは、その影響を及ぼす主要の発信源が変わってきたということである。
 
インフルエンサーと言われる人達の出現がその最たるものだろう。
 
インターネットの消費者発信型メディアでの情報発信によって誕生したインフルエンサーは、Instagram、Twitter、YouTube、TikTokといったSNSなどで多くのフォロワーを持ち、世代を問わず多くのユーザーに影響を与えている。
 


 
インフルエンサーの発信する情報の経済効果はとても大きい。
 
ECサイトなどでインフルエンサーを起用した広告は、特定のジャンルに興味関心が深いユーザーに情報を届けやすく、従来の広告に比べて高いPR効果が期待できる。なぜなら、ユーザーにとって、自身と趣味嗜好が一致しているインフルエンサー発の情報は信頼感を抱きやすいからだ。新型コロナウィルスによって消費が落ち込んでいる中、インフルエンサーは荒廃した市場に咲く花のようである。
 
今回、僕が広告撮影を担当した、ねもやよプロデュース美容サプリ『マシュマロベイビー』も例外ではない。
 
”ねもやよ”こと根本弥生さんは、モデルとして活躍しながら、バックやカラコンなどのプロデュース業なども手がけるインフルエンサーで、TwitterやInstagramなどでは多くのフォロワーを抱えている。現在はYoutuberとしても活動し、若い女性の間ではカリスマ的な存在である。
 
自分よりはるかに若い女性が、そうやってニーズを具現化する事で今まで目の行き届かなかった新しい物を作り、情報を発信して新しい商品を生み出そうとする姿は未来を彩る花のようであり、その花に魅せられた者たちが続いて新たな花を咲かせた時、経済不況を乗り越えられるかもしれない。そう考えたら、三流カメラマンの僕としては小気味良く、彼女を応援したいと思う。
 
インターネットの拡がりによってターゲティング広告は発達し、我々は欲する情報を容易に得られるようになった。すなわち商品購買の為の選択肢がぐんと増えたのだ。
 
商品購買の選択肢が増えると、ユーザー獲得の為にメーカーはより良い商品の開発に力を入れる。結果として商品は多様化し、一人一人のニーズに沿った満足度の高い商品が社会に行き渡る事に繋り、我々の生活はより充足されたものになっていくのだろう。
 

photographer 高野勝洋

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